産直市場に、ゆずが出ていた。
三個、150円。
少々、傷があって茶色いところがある。
黒い斑点も見受けられる。
そうか、ちょっと見た目が悪いのかい。おいしそうなのに残念だね。
先日、面接で言われたなぁ、見た目がとか。
他人の見た目をどうこう言える面かい!って言葉は飲み込んできた。
自家消費なら、ラッキー。安く手に入った。感じで。
暇だし、さっそく、作る。
参考にするのは、暮らしの手帳に昔掲載されていた、オーボンヴュータンのジャム特集。
河田勝彦さんのレシピだ。
ジャムは、これを参考に作ることにしている。
お菓子を作るときの、香りは好きだ。
砂糖の、ミルクの、使うフルーツやスパイスの、あの香りが。
今回は、ゆずだけで作ったので、絞ったジュースも全部使いました。
ジャムにする部分は、細かく刻んで、ピールにするのは、大きめに切って。
煮あがったところで、大きめに切ってある部分を取り出し、オーブンの低温で乾燥させて、そして、市販のチョコレートをコーティングしてみた。
ゆずの香りがふんわり、口の中に広がる、しあわせ。
先日見た、三ツ星を取るレストランの話のドラマの中で、包丁で何を切った、研ぎたての包丁のにおいがダメなエピソードを見た。
ジャム作りのレシピの中に、木のヘラは使わないと書いてあったのが、腑に落ちた。
でも、うちで作るのに、檜の木べらを使うのがやめられない......